【2014】北九州市議会 3月市議会定例会ご報告

■■■電気バスを市交通局が路線運行■■■


市議会の建築消防常任委員会では、市営バス路線で運行を始めた電気バスの
現状を視察しました。

この事業は、東レの炭素繊維を車体に採用し、高性能リチウムイオン電池を搭載した
電気バスを三菱重工業が供給、ひびき灘開発㈱等が新設した会社が交通局に路線
バスとして運行を委託するものです。

来年4月には太陽光で発電した電力を蓄電池に蓄え必要な電力をすべて賄えるように
する予定で、二酸化炭素などを一切排出しない全国初めての「ゼロエミッション交通
システム」が整うことになります。

市では、この交通システムを「低炭素社会の好例として将来の電気バスの輸入拠点、
組立拠点及び関連産業の誘致へ結び付けたい」としています。

このシステムについて市議会代表質疑でも取り上げましたが、電気バスが今後の公共
交通システムの柱の一つとして将来性に大いに期待しています。

電池性能やコスト等課題も
ただ一方で、まだまだ課題も多いのも現実です。

委員会の視察では、通常運行に使用する電気バス(67人乗り)で若松区の交通局を
出発し戸畑駅を回って交通局に戻るコースで試乗しましたが、車体の静穏性や細かい
作りに不満が残ること、電池性能やコスト面の改善など、この電気バス交通システムを
成長産業として普及させるという点では、まだまだ今後の進化が不可欠であることも
確認できました。

私たちも未来の電気バスシステムについてさらに調査研究していきたいと考えています。

 

 

■■■重大な転機に立つ港湾整備特別会計■■■


事業整理し、三セク債の活用を検討
新門司や響灘地区で大規模な臨海型分譲地を整備し、企業等に売却することで賄って
いく仕組みである市の「港湾整備特別会計」が、重大な転機に差し掛かっています。

バブル経済崩壊後の地価下落や分譲地の売却不振が続き、整備に伴う市債の償還が
不可能となりそうなのです。

そこで私たちの会派は市議会代表質疑で、この厳しい現実を踏まえ、三セク債の活用を
前提に、一般会計の負担軽減につながる対策をとるべきだと市の態度を質しました。

同特別会計については、平成18年の包括外部監査で「すべての分譲地が売却できたと
しても市債の全てを償還することができない」との指摘を受けて、平成22年度からは一般
会計からの支援を盛り込んだ「経営健全化策」に取り組んでいる最中なのですが、分譲地
売却の不振は続いており、将来の市債償還のために積み立てる基金の残高が来年度に
底をつきかねません。

そうなると以降の市債償還一般会計の負担となり、例えば平成29年度には約64億円、
30年度は約38億円と莫大な金額の負担を余儀なくされていく恐れがあります。
ただでさえ厳しい財政状況下で果たして支払いは可能なのかと懸念されているのです。

分譲推進本部を設置
質疑に対して市は「このままの状態が続けば一般会計からの繰り入れなどが必要に
なることも想定される」として、梅本副市長を本部長とする用地の「分譲推進本部」を
設置し「新規埋め立て事業の見合わせ」「一般会計の負担軽減及び平準化につながる
三セク債活用の検討」を含めた「抜本的改革」に着手することを明らかにしました。

また、分譲地の売却促進や新規埋め立て見合わせは当然として、売却の見通しもなしに
「漫然とした埋め立て残事業の継続も許されない」と指摘しました。もはや危機感のない
対応は許されません。

今後、土地の売却動向を冷徹に見通した上で、特別会計としての埋立事業を整理し、
三セク債の活用(債務を借り換えて平準化、一般会計から20年間での償還を想定。
償還額は年間数10億円にのぼる可能性がある)にふみ切るのか重要な決断を
迫られることになります。

市はすでに「分譲推進本部」を設置しており、効果的な分譲地売却の手法を検討すると
ともに、三セク債を活用する際に必要となる国に提出する計画の作成など具体的な対応を
進めています。

いずれにしても茨の道
代表質疑で指摘したとおり、市は「いずれにしても、茨の道を進まなければならない」ので
あり、今後は否応なく厳しい行財政改革が求められることになります。

 

 

■■■市の4条件を環境大臣が全面受諾 PCB処理延長受け入れへ■■■


北九州市では全国で最も早い平成16年からPCB処理施設の操業を開始し、10年間に
わたって、全国で最も順調に処理が進められてきました。

こうした中、昨年の10月、国から処理が遅れている他都府県分のPCB廃棄物約6千トンを
新たに受け入れ、北九州事業所での処理を最大9年間延長する検討要請がなされました。

国の責任者が覚悟示せ
そこで市議会の代表質疑で、今回なぜこのような事態に至ったのか、環境省の担当者は
「再延長は絶対にしない」と説明してきたがその点をどのように確認するのか、全国のPCB
処理に責任を持つ国として責任ある者によってしかるべき対応を求める等、市長の見解を
質しました。

今回の延長は国が要請してきたものであり、環境大臣等国の責任者がその覚悟を示すべきだと
考えたからです。

これら市議会質疑や地域の皆さんのご意見等を踏まえた北橋市長は、去る4月23日に上京、
石原環境大臣に対して①処理の安全性確保、②期間内での確実な処理、③地域の理解、
④取り組みの確実性の担保を内容とする4条件27項目を提示しました。

いかなる理由でも再延長はない
その中には「いかなる理由があろうと処理期間の再延長はないこと」を明記したほか、情報
公開や地域との連携、市との定期協議などを掲げました。

この条件を石原大臣がすべて受諾すると回答したため、北橋市長はPCB処理延長の要請に
応じる考えを明らかにしました。

私たちは現在、改めて国の事務方責任者の来北を求め、この受諾内容を地域住民や市議会に
直接伝えるよう要請中です。市議会環境建設常任委員会(大久保無我委員長)を中心に、安全
対策等地域要望を踏まえた取り組みをさらに進めます。